アルミハニカムパネルの技術データ
曲げ剛性を同じにした場合の重量比較
アルミハニカムパネルを他の素材と比較してみましょう。
下の図は、「曲げ剛性(曲がりにくさ)を等しくした場合の重量比較」です。アルミハニカムパネルは鉄の約11分の1、アルミの約5分の1の重量であるにもかかわらず、それらの素材と同じ曲げ剛性を発揮します(理論値です。保証値ではありません)。
パネル厚、重量、曲げ剛性の関係
右の図をご覧ください。アルミハニカムパネルは厚みに比例して重量が増加するわけではありません。
例えば、パネル厚をt10⇒t100に10倍厚くしても、重量は6.8kg⇒10.7kgへとたった約4kg増加するだけです。なぜなら、アルミハニカムパネルの体積の約9割が空気だからです。
一方、アルミハニカムパネルの曲げ剛性は、厚みが増すにつれて指数関数的に大きくなります。
つまり、アルミハニカムパネルの単位重量当たりの曲げ剛性は、パネル厚が増すと飛躍的に大きくなるという特徴があります。
平面度
アルミハニカムパネルは、1㎡あたりの平面度が約±0.05mm程度(保証値ではありません。寸法や仕様などの条件によって変動します)と大変優れています。厚み公差が良いハニカムコアに、表面板を完全に密着させるため、高い平面度を実現できるのです。
アルミハニカムコアの特性
アルミハニカムコアはセルサイズの大きさ(いわゆる目の粗さ)によって基本的に4種類のラインナップがあります。
一番目の細かい1/4inchのセルサイズのハニカムコアは、理論的に最大約400トン/㎡の圧縮強さ(理論値です。保証値ではありません)を有します。
セルサイズが小さくなるほど圧縮強度は上がり、面板との接着強さも増しますが、重量が重くなり、コストも上がります。従って、強度、重量、寸法、コストなどの観点からセルサイズを選定します。
ハニカムコア
アルミハニカムコアのセルサイズは、4種類です。
その4種類からコスト、強度、重量などを検討し選定します。
※下記の数値は全て箔厚が70~76μmの場合です。
-
1/4 inch
(6.4mm) -
3/8 inch
(9.5mm) -
1/2 inch
(12.7mm) -
3/4 inch
(19.1mm)
材質 | セルサイズ | 箔厚 | 圧縮強さ(トン/m2) | 単位重量(t10:kg/m2) |
---|---|---|---|---|
A3003 or A5052 | 1/4inch | 25~76μm | 280~428程度 | 0.74~0.85程度 |
A3003 or A5052 | 3/8inch | 25~76μm | 143~190程度 | 0.49~0.57程度 |
A3003 or A5052 | 1/2inch | 25~76μm | 98~107程度 | 0.39~0.43程度 |
A3003 or A5052 | 3/4inch | 25~76μm | 48~66程度 | 0.27~0.28程度 |
変形量・応力の解析
(※現在は本サービスは一時的に休止しております)モリシン工業ではアルミハニカムパネルに荷重が生じた場合の変形量や応力の解析を行っております(※但し、案件ごとに解析のご依頼を請けさせていただくか判断させていただいております)。
複合材料であるアルミハニカムパネルを理論的にモデル化し、CAEを活用することで、様々なパターンの寸法、支持方法、荷重の範囲・大きさの下で解析ができるようになりました。
右図の解析結果例のように異形のハニカムパネルであっても問題ありません。
尚、アルミハニカムパネルの強度計算の基本的な考え方は下記の通りです。
接着条件
モリシン工業では接着剤を使用してアルミハニカムパネルを成形しています。接着剤には膨大な種類がありますので、弊社のノウハウに基づきお客様のご使用環境に応じて最適な接着剤を選定しております。
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